momototuba’s diary

家族のそれぞれの役割と責任を考える.夫婦のあり方、親子の責任などを考えます

ガンになった-その6 手術とその後

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 胃がんの全摘出手術を受けてから

全摘手術は約3時間程度だったようです。

無輸血。出血量は100cc  1000ccではなくわずか100ccです。この病院だけでなく地域内でも有名な手術専門のお医者様で、毎日朝から夜まで、手術室から出てこないそうです。地域内の他の病院や離島にも呼び出されて手術だけを請け負うプロだそうです。

手際の良さが失血の少なさにも反映しています。

 

術後のその日はナースステーションの目の前の部屋に入りましたが、次の日には歩いて自分の病室に生かされました。立ち上がると吐き気がする。フラフラしながら歩いて行きました。

硬膜外麻酔と排尿管と袋、術後の体内から出る血や体液を抜き取るための管などが体にぶら下がっている状態です。点滴スタンドを支えに引っ張っていくと言うより寄りかかって、しがみついて行く感じです。

 

硬膜外麻酔とは

硬膜外麻酔は,手術中の痛みを取り手術を可能にし,また持続して麻酔薬を注入することにより術後の痛みをやわらげるために行います。脊椎(背骨)の中にある脊髄の側まで針を刺し,その中にカテーテル(細いチューブ)を通し,脊髄を包んでいる硬膜の外側(硬膜外腔)にカテーテルを留置し,そこから麻酔薬を注入します。 麻酔には,硬膜外麻酔のほか,脊髄くも膜下麻酔,伝達麻酔,全身麻酔などがあります。当病院の麻酔科では,今回あなたの受ける手術に対しては,通常硬膜外麻酔を行っています。また,あなたにとって硬膜外麻酔は医学的に禁忌ではありません。 http://www.gorinbashi.com/より引用

 

硬膜外麻酔は手術をした所が痛い時、痛みが激しい時にボタンを押すと少し多目の麻酔液が出て痛みを緩和します。レスキュー麻酔とも呼んでいました。効き目が現れるまで少しの時間がかかりますので、立ち上がる少し前にボタンを押す、しばらくすると痛みが和らぎますので立って歩くことが比較的容易になるというわけです。

 

【術後に起こる諸症状】

腸閉塞

手術したあとは、ほとんどの場合お腹の中で腸があちこちにくっつきます。一般には癒着といいます。 その結果、腸が急カーブしたり、手術で結合した部分などは10mm程度の狭い所もあります。そのため大量の食物や1cmより大きな物、粘りの強い物などがそこに詰まります。それに「よって腸閉塞が起こります。せまくなったところに食べ物がつまると、便もガスもでなくなります。 ときには腸ねん転のように腸がねじれて、腸の流れが閉ざされてしまうこともあります。

症状は一般的にむかつき、吐き気と激しい腹痛がみられます。軽度の場合は我慢できる程度の腹痛です。しばらく様子を見ていたりお湯を飲むなどすると改善されます。かなりまれですが、腸がねじれて血流が途絶え、時間とともに腸が壊死(腸管の細胞が死滅してしまうこと)して、腸に穴が開いたりすることもあります。症状が強い場合には、迷わず救急車を呼んで病院に行って下さい。便が出ているときは問題ありません。多くの場合には、吐くか絶食していると自然に治ります。

 

私の場合も腸閉塞が2回ほどありました。

最初はやはりお餅です。大好きですが用心して少しゆるめの雑煮を作ってもらいました。それが余計に悪かったです。粘々でキレがない物は腸に入ってくっつくようです。ひと塊のようになって腸閉塞になりました。

少しずつお腹が痛くなってくるのです。何となくこれは「ヤバイ」と思っているとどんどん痛みが増してきました。いよいよ危険をさえ感じるようになります。妻が救急車を呼ぼうとして病院にも電話して、今から連れて行って良いかと予約を入れる。

その間に私はトイレに行く。吐き気はないものの、これは吐けばよいのではないかと思って、自分から積極的に吐きました。どろどろのお餅が出てきました。途端にすっきり。何事も無かったかのように元に戻りました。お腹も全然痛くない。

そうか。こんな時は吐けばいいのかと学習しました。その後も軽く同じような症状になった時には積極的に吐いて解決しています。

もう一度ひどい腹痛になった時があります。これも恐らく腸閉塞だと思います。次第に我慢の限界が来たような痛みが腹部全体に広がっていました。床を転げまわって、汗が全身から噴き出る感じです。救急車を呼ぼうとした時少し腸が動いて下に物が下がったようでした。痛みは続いていましたが、どこか抜けていくように感じて「これは行けるかも」と思いました。その後5分程度で痛みは緩和してきました。消化剤を飲んで下から出すようにしました。これで一件落着です。

 

上から吐く。下から排泄する。どちらも難しい場合は救急車を呼んだ方が良いと思います。判断を早くすることです。中には腸ねん転も起こして亡くなった方もおられます。我慢しすぎたり自分で出来ると思い込んでいた場合は特に危険です。すぐに病院に走った方が賢明かもしれません。

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低血糖 ダンピング症候群

胃を切除すると、いままで胃の中で攪拌(かくはん)されて少しずつ腸に移動していた食物が、一度に急に腸へ流れ込む状態になります。そのために起きる不愉快な症状がダンピング症候群といわれるものです。食後30分以内に起こる場合(早期ダンピング症候群)が多いですが、食後2~3時間で起こる場合(後期ダンピング症候群)もあります。

 

■早期ダンピング症候群は食後30分以内に発汗、めまい、脈拍が上がるなどの全身症状と悪心、腹部膨満感、下痢などの消化器症状が出現します。安静により数分~数十分で改善します。しかし、顕著な場合は抗セロトニン薬や粘膜麻酔薬を投与することもあります。

食事回数を増やし1回の摂取量を減らしましょう。食事中の水分を控えること、糖質を摂りすぎないことも重要です。

 

 

■食後2~3時間して起きてくる後期ダンピング症状は、血液中の糖分が低くなるために起こります。 これは、糖分の多い食物が腸に入ったために急に血液の糖分の濃度が上がってしまい、これを下げようとして大量のインシュリン(血液の糖分を下げる作用があるホルモン)が出てきて、逆に糖分が下がりすぎるために起こってくる症状であることがわかっています。頭痛、汗が出る、脈拍が増える、めまい、脱力感を覚え、ときには気を失ってしまうこともあります。糖質の補給が必要になります。ブドウ糖の静注や、ビスケットやあめ玉、氷砂糖をとったり、甘い飲み物を飲んでください。予防するには、食後2時間あたりに何かおやつを食べることが有効です。

 

貧血

赤血球あるいはヘモグロビンの量が減り、疲れやすい、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、頭痛、顔面蒼白、耳鳴りなどさまざまな症状がおこります。胃がん手術後の貧血とは胃の切除により、鉄分が不足する鉄欠乏性貧血やビタミンB12が吸収されにくくなるために貧血が起こる巨赤芽球性貧血があります。

ビタミンB12は体内に蓄積されており、数年間はその蓄積したビタミンB12でまかなうことができます。しかし手術後4~5年以降には蓄積がなくなり、巨赤芽球性貧血が発症することが多いです。治療法は、ビタミンB12の注射による補充です。定期的に血液検査をして、不足していれば補給する必要があります。

またはサプリメントでビタミン12を特定して取るか総合ビタミン剤の錠剤などを摂取することも良い方法です。

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骨粗鬆症

胃の手術をすると、食事量の減少やビタミンDの吸収率の減少により、骨粗しょう症や骨軟化症がおこります。カルシウムの吸収が悪くなるため骨のカルシウムが減少して骨が弱くなります。ときに骨折したりします。 定期的に骨のカルシウムの濃度(骨塩量)を測定(レントゲンなどで簡単に測定できます)し、必要であればカルシウムや、ビタミンDの投与が望ましいとされています。普段からカルシウムの補給には十分気を付けましょう。すぐに症状がでるわけではありませんが、食事でカルシウムなどを意識してとるようにし、それでも足りない場合は乳酸CaとビタミンD製剤を摂取しましょう

 

逆流性食道炎

食道内へ胃の内容物が逆流することです。これは手術によって胃の入口(噴門)の逆流防止の機能が損なわれたために起こります。特に胃全摘や、噴門側胃切除の術後に多く見られます。

苦い水(腸液)や酸っぱい水(胃液)が口のほうへ上がってきたり、胸やけなどの症状が見られることがあります。

上半身を20度くらい高くして寝るとよいのですが、病状に応じて粘膜保護剤、制酸剤、酵素阻害薬(有害な酵素作用を止める)などさまざまな薬が投与されることがあります。

 

小胃症状

胃を切除したために胃が小さくなり、あるいは小さくなることによって起こってくるすべての症状を小胃症状といいます。

食事が少ししか入らない、あるいは、すぐにお腹が一杯になるといった症状は最も一般的な症状です。手術を受けられたほとんどの方が経験される症状です。

お腹を順応させてやることが大切になります。そのためには、食事のとり方が大切です。

 

胃切除後骨病変

食事量の減少やビタミンDの吸収率の減少により、骨粗しょう症や骨軟化症がおこります。

すぐに症状がでるわけではありませんが、食事でカルシウムなどを意識してとるようにし、それでも足りない場合は乳酸CaとビタミンD製剤を摂取しましょう

 

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